1991年、ニューヨーク大学芸術学部・写真科卒業後、本格的にフリーランス・フォトグラファーとしてのキャリアをN.Y.でスタート。1993年より東京での活動を開始。 海外で身につけたハイクオリティな技術とセンスで多くのファッション撮影、広告撮影の他、ムービー作品も手掛ける。シリコンバレーでの視察で刺激を受け、独学で試行錯誤の上2014年、日本初となるフォトグラメタリスタジオ、AVATTAをオープン。CEOを務める。3Dモデルのクオリティは日本屈指。多くの広告、TV番組の素材提供の他、VR、ARなどを取り入れた広告、プロモーションなどのディレクションも行っている。
東京タワーのお膝元。芝公園が近くにある大きなオフィスビルを背にし、そこだけ時間が止まったかのような3階建のアンティークな建物。桐島ローランドさんが代表を務める「avatta(アバッタ)」のスタジオはそんな場所に佇んでいる。
グレーにペイントされたシャッターの脇にある鉄扉を開け、階段を登った2階のミーティングルームで、桐島さんは開口一番こう話してくれた。
「最近、“FIRE”ってムーブメントがアメリカで流行っているの知ってます? 『Financial Independent Retire Early』、20〜30代の若い子がお金から自由になって、アーリーリタイアするっていう。オレも50半ばになったらセミリタイアしたいなと思って、今頑張ってるんですよ。半分本気で半分冗談みたいな感じですが(笑)」
写真家として有名な桐島さんは30代でパリダカに出場して完走、40代で国会議員に立候補するなどさまざまなことにチャレンジしてきた。セミリタイアといっても何かにトライしながらのことだろうが、この話はEVとつながっている。
「狙っているのは、サンディエゴ郡の北部にあるカールスバッド。アメリカで一番住みやすい場所っていわれていて、あまり雨が降らないとても気持ちのよい場所なんですよ。今、カリフォルニアはEVに補助金が出るから、結構な勢いで皆ガソリン車からEVにシフトしています。カールスバッドはまさにEVがピッタリって街なんですよね」
実は桐島さん、最近まではBMWのi3、かつては初代リーフにも乗っていたことがあるなど、電動モビリティにも造詣が深い。昨今の電動化の流れになっているクルマはもちろん、電動バイクにいたるまでチェックしているそうだ。